タグ別アーカイブ: 自然素材

栃木県H邸リフォーム-7

リフォーム工事がほぼ完了したので、設計監理者として検査を行いました。

図面の通りの材料・寸法でできているか、傷や汚れや不具合などはないか等について、リフォーム範囲全体を確認します。

リビングに面した土間にカラマツストーブが設置されました

リビングに面した土間にカラマツストーブが設置されました

内玄関とリビングの間には縦格子のスクリーンを設けました

内玄関とリビングの間には縦格子のスクリーンを設けました

職人さんたちと工務店の皆様が頑張ってくださったので、とてもきれいな仕上がりでした。手直し工事が必要なチェック項目もほとんどありませんでした。

設計者としてもとても嬉しいことです。

土間部分の掛け込み天井

土間部分の掛け込み天井

床はカラマツ無垢材のフローリング、土間とストーブ周りは栃木県らしい大谷石、家具などはタモで構成された、少し和風で明るい雰囲気の空間です。

タモのオリジナルキッチン

タモのオリジナルキッチン

キッチンは私達が設計して家具屋さんに製作してもらったオリジナルです。長さは3500mmあり、私達が手掛けた中で一番大きなものです。二人で立って作業するのにも余裕の広さです。収納は使いやすい引出をメインにし、一部は棚にしました。写真手前の棚は使用しない時の洗いかごの置き場に、シンク下はゴミ箱スペース、奥の引出し下はビンなどの資源ゴミの一時置き場として考えています。

まだ少し工事が残っていますが、それは年明けに行う予定です。

お施主さんは年末年始のお休みの間に、荷物を少しずつ新たな生活スペースに移動していくそうです。竣工したての何もない部屋に家具や物が置かれていくと、さらに活き活きとした空間になるので、これからどんな雰囲気になっていくか楽しみです。

遠山

 

 

 

homifyの特集記事に江戸川区K邸が掲載されました!

世界の建築やインテリアの情報が見られるサイト「homify」の特集記事に、江戸川区K邸が掲載されました。

https://www.homify.jp/ideabooks/4023764/狭小地に建つ上質な終の棲家

温かみがある自然の素材使いやメリハリあるプランが特長の、コンパクトな家です。ライターさんが写真からこの家のつくりや意図をよく理解してくださって、とてもわかりやすく素敵な記事にしていただいています。

ぜひご覧いただければと思います。

遠山

江戸川区K邸-21(竣工写真)

ホームページの作品ページにK邸の竣工写真を追加しました。
お施主さんが暮らし始めてから三か月が経ったころの写真です。
家具が入った写真からは、暮らしぶりなども垣間見ることができます。
家具については、お施主さんと私達とであれやこれやと楽しく相談しながら決めました。
一緒にインテリアショップめぐりをして、現場で家具の寸法を出してみて、
「これは入らないかなあ。」「無理したら入れられますけど、こっちのほうがより良いでしょうねえ。」なんて会話をしながら選んだ家具です。
使い勝手もデザインも、この家にしっくりと納まり良い雰囲気になったと思います。
他にも、これまでお見せできなかった屋上の写真などもあります。
ぜひご覧ください。
06_SC_KAWAKAMI_151

福島

 

江戸川区K邸-14

外壁仕上げの杉板を張り終わりました。

大工さん1,5人で10日間かけて杉板を張りました。大工さん一人で張りはじめて、途中から大工さんがもう一人加わったので、1.5人で作業をしたとみています。

外壁の杉板を一階から張り始めたところ。杉板は一枚ずつ張ります。

外壁の杉板を一階から張り始めたところ。杉板は一枚ずつ張ります。

杉板を張る前に、‘外壁に出てくる設備の位置’と同時に‘杉板割付’を詳細に検討しました。割付というのは、‘仕上げ材同士の間隔’や‘どこを基準にして仕上げ材を張り始めるか’など、仕上げ材の配置のことを言います。杉板は夏の多湿な時期には膨らんで、冬の乾燥期には縮みます。上手く割付をしないと、杉板同士が干渉しあって割れたり、となりの杉板との隙間が大きくなってがたついたりします。そういったことも考慮に入れながら、割付をいろいろと検討しました。しかし、いざ杉板を張り始めてみると、想定していたよりも材の幅にばらつきがあり(杉板がそれぞれ微妙に寸法が違う)、丁寧に詳細に検討した割付通りには張れませんでした。こうなると、割付と同時に決めた‘設備位置’や‘板金位置’などに狂いが生じます。杉は自然素材なので工場製品のようにキッチリカッチリした寸法のものと同じようには扱えません。出来るかぎり周辺との取り合いに気を使いながら、全体のバランスを見て仕上ていくように、大工さんには多少の狂いは良しとして工事を進めてもらいました。大工さんが杉板一枚一枚の特徴を見ながら臨機応変に対応して、後で支障が出ないように杉板を張る事を優先します。自然素材であれば、すべての材の色が違うという事にもなります。K邸に使っている杉板は、保護用の塗装をしたものです。着色用の塗装ではないので、杉の自然な色むらや模様をそのまま反映した仕上げになります。1枚の材の中でも、上の部分と下の部分ではかなり色が違います。色のバランスについても、大工さんの感覚に頼りながら仕上ていく事になります。

杉板の幅や色などにはばらつきがあります。

杉板の幅や色などにはばらつきがあります。

自然素材ならではの雰囲気があります。

自然素材ならではの雰囲気があります。

 

杉板を張り終えてみると、予想通りに外壁がとても良い雰囲気になりました。‘軽さ’と‘渋さ’と‘端正さ’を感じさせる少し‘ロマンチック’な佇まいになると思います。足場を外して家の姿がはっきりと見えるようになれば、K邸のデザインが周辺の風景を良くするだろうと期待しています。

福島