月別アーカイブ: 2016年4月

H邸リフォーム現場-6(古材の飾り柱・梁)

H邸のリビング・ダイニングに、古材を使った飾り柱・飾り梁が設置されました。

この柱・梁によるフレームはリビング、ダイニング、デスクスペース、通路を緩やかに区切る役割を果たしています。これがあるだけで、向こう側は見えていながら空間にメリハリをつけることができます。

また古材の質感が、インテリアの大事なアクセントになります。

新しい木材と違って歪んでいたり、所々に穴や傷があったりして加工は大変だったと思いますが、とてもきれいに取付けられていました。職人さんの腕の良さが、仕上がりを見るとわかります。

年月を経て自然に深くなった木の色や、醸し出す風合いで、部屋の雰囲気に一気に深みが出た感じがします。

遠山

斜めの飾り筋交いで変化をつけています。

斜めの飾り筋交いで変化をつけています。

古材の艶や色合いは迫力があります。

古材の艶や色合いは迫力があります。

H邸リフォーム現場-5(左官壁塗り)

H邸リビング・ダイニング・キッチンの壁と天井は左官仕上げです。職人さんがコテを使って壁を塗っていきます。今回はダイアトーマスという材料を使います。

塗りパターンをどのようにするか、塗る前に試し塗りをしてもらいました。

あまり凹凸が強すぎず、さっぱりした感じにして欲しいと伝えたところ、職人さんは少しだけ波打つようなパターンを見せてくれました。良い雰囲気だったので、お施主様にも確認していただき、そのパターンで進めてもらうことになりました。

壁下地の凸凹をパテ処理で平らにします。これから塗っていきます。

壁下地の凸凹をパテ処理で平らにします。これから塗っていきます。

色は真っ白ではなく、淡いピンクベージュのような色味です。 パテ(ビス跡などの凹凸を埋める材料)が真っ白なので、比べると違いがわかります。

色は真っ白ではなく、淡いピンクベージュのような色味です。
パテ(ビス跡などの凹凸を埋める材料)が真っ白なので、比べると違いがわかります。

H邸のインテリアは、古材やアンティーク家具、和風の障子や葦戸などを組み合わせます。この左官壁の色合いと質感が、全体の雰囲気をまとめながら盛り上げてくれるのではと思います。

 

遠山

 

江戸川区K邸-3(地盤改良)

江戸川区K邸の地盤改良工事です。少し気になる事があったので、工事完了まで立ち会う事にしました。

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もともと木造三階建て住宅が建っていた敷地です。この既存建物の工事をした25年前にも地盤調査をしています。当時の調査資料によると、地盤はそれほど良くありません。そのため、もともとあった建物を解体したら、基礎の下に‘杭’か‘地盤改良の跡’が出てくると予想していました。もとの建物の杭など出てきたら、地盤状況を安定させる工事が難易度の高いものになります。「さて、どうしたものか」と、少し緊張しながら解体工事の最終段階に立ち会いました。結果はちょっと意外で、基礎下にまともな杭も地盤改良跡もありませんでした。もともとあった建物は、きちんと支えられていなかったわけです。お施主さんが「もとの建物の外壁にひびが入ったので、外壁補修工事をした。」と仰っていたので、きちんと地盤が安定していなかった影響はあったと考えられます。

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新しい家をきちんとしたものにするため、あらためて地盤調査をしました。その結果を踏まえて、セメントによる柱を地中に作る‘柱状改良’という地盤改良をすることになりました。しっかりした地盤まで届くように数十本の柱を地中にたてて、新しい家を支えます。それなりの大きさの重機が入るので、狭小地では難しい工事になります。職人さんが手慣れた仕事ぶりで段取り良く進めているので、そうは見えないかもしれませんが。

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地盤改良工事にあたり気になっていたのは、敷地に‘井戸の跡のように見える部分’や‘もとの家が建つ前から埋まっていた浄化槽の撤去跡’などがあり、そこにも予定通りの‘柱状改良’が出来るかどうかという点でした。結局もろもろ問題は無く、無事に工事は予定通り進みました。余談ですが、笑顔が素敵なとても礼儀正しい職人さんたちでした。

江戸川区K邸-2(地鎮祭)

今日は江戸川区K邸の地鎮祭でした。春らしい陽射しに恵まれて、とても気持ちの良い地鎮祭です。お施主さん、工事を担当する山庄建設さん、私たちで、「良い家にしましょう。」とあらためて気持ちを一つにする良い機会になりました。

江戸川区K邸地鎮祭

江戸川区K邸は、狭小地に建つ三階建て住宅を二階建て住宅に建て替える計画です。ご夫婦二人でくらす家になります。計画を検討する初めの段階で、「これから夫婦で年齢を重ねていくにつれ、広い家を維持するのは大変になるだろう。」と考えました。そこで、小さくて単純明快な使い勝手とする事で、維持がしやすくて暮らしやすい家になるようにしました。

模型(内観)

模型(内観)

もとのお住まいにお邪魔して最初の打合せをしたとき、暮らしの中に好みのデザインの方向性があるように感じたので、そこも大切にしたいと思いました。しっくりくるデザインに囲まれると、気持ち良く生活できるものです。K邸のデザインは、そこはかとなくロマンチックな雰囲気を感じられるものにしたいとも思いました。

模型(外観)

模型(外観)

検討の初期の段階でイメージがまとまった感じです。そのイメージ通りになれば、とても良い家になると思います。これからの現場監理もていねいに頑張っていこうと思います。

福島

H邸リフォーム現場-4(家具の作業場へ)

オーダー家具に使う材料を届けるため、お施主さんと一緒に、厚木にある家具屋さんの作業場に行きました。

お施主さんは、一般的には業者さんの作業場に行く機会はほぼありません。

ちょうど製作をお願いしているアイランドキッチンが作業場の真ん中に置かれていて、それを見つけたお施主さんは興味深く観察されていました。製作途中の状態を見られるのは、期待が膨らんでとても楽しいものです。

 

今回のキッチンは、白いモザイクタイル仕上げにホーローのシンクの予定です。IHヒーターと作業スペースの下は引出収納にして、シンク下はオープンなゴミ箱スペースにしています。シンク下は湿気が多いので、収納でふさいでしまうより開放したほうがおすすめです。それと、ゴミ箱を置く場所は目立たず、しかもシンクから近い場所がベストなので、シンク下が最適です。様々なこだわりを自由に盛り込めるのがオーダーキッチンの魅力です。

 

遠山

製作中のアイランドキッチン

製作中のアイランドキッチン

 

H邸リフォーム現場-3(材木店へ)

リフォームに使う材木を見るため、お施主さんと静岡の材木屋さんに行ってきました。

三島にある「谷田木材」さんです。

数年前に網代で仕事をしたときに紹介してもらった材木屋さんで、樹種や大きさ、厚さがいろいろな一枚板が豊富に揃っています。お店もかなり広く、宝探しの気分になります。

 

今回は、ダイニングテーブルに使うケヤキの一枚板を見せてもらいました。

自然素材のため、割れや穴があったり、使っているうちに乾燥収縮で反ったりもしますが、木の持つ雰囲気や手ざわりはとても魅力があります。

見つかったのは、幅820mm、厚さ80mmのケヤキ板です。お手持ちの骨董とも合うような、重厚なダイニングテーブルができそうです。

 

遠山

 

様々な一枚板が沢山。建物も風通しがよく、木が良く乾燥してくれそうです

様々な一枚板が沢山。建物も風通しがよく、木が良く乾燥してくれそうです

蝶々の形をした千切り(チギリ)の見本。板の割れた部分等の補強に取付けます

蝶々の形をした千切り(チギリ)の見本。板の割れた部分等の補強に取付けます

板にチョークで書き込み、使う部分を検討中。オイルを塗装した時の色味を確認するため、真ん中を水で濡らしています

板にチョークで書込み、使う部分を検討中。オイルを塗装した時の色味を確認するため、真ん中を水で濡らしています