江戸川区K邸の地盤改良工事です。少し気になる事があったので、工事完了まで立ち会う事にしました。
もともと木造三階建て住宅が建っていた敷地です。この既存建物の工事をした25年前にも地盤調査をしています。当時の調査資料によると、地盤はそれほど良くありません。そのため、もともとあった建物を解体したら、基礎の下に‘杭’か‘地盤改良の跡’が出てくると予想していました。もとの建物の杭など出てきたら、地盤状況を安定させる工事が難易度の高いものになります。「さて、どうしたものか」と、少し緊張しながら解体工事の最終段階に立ち会いました。結果はちょっと意外で、基礎下にまともな杭も地盤改良跡もありませんでした。もともとあった建物は、きちんと支えられていなかったわけです。お施主さんが「もとの建物の外壁にひびが入ったので、外壁補修工事をした。」と仰っていたので、きちんと地盤が安定していなかった影響はあったと考えられます。
新しい家をきちんとしたものにするため、あらためて地盤調査をしました。その結果を踏まえて、セメントによる柱を地中に作る‘柱状改良’という地盤改良をすることになりました。しっかりした地盤まで届くように数十本の柱を地中にたてて、新しい家を支えます。それなりの大きさの重機が入るので、狭小地では難しい工事になります。職人さんが手慣れた仕事ぶりで段取り良く進めているので、そうは見えないかもしれませんが。
地盤改良工事にあたり気になっていたのは、敷地に‘井戸の跡のように見える部分’や‘もとの家が建つ前から埋まっていた浄化槽の撤去跡’などがあり、そこにも予定通りの‘柱状改良’が出来るかどうかという点でした。結局もろもろ問題は無く、無事に工事は予定通り進みました。余談ですが、笑顔が素敵なとても礼儀正しい職人さんたちでした。