タグ別アーカイブ: 基礎断熱

江戸川区K邸‐6(基礎コンクリート型枠脱型)

基礎のコンクリート型枠を外しました。天気予報が少し外れてしまったようで、雨が降ったりやんだりという天候の中での作業になりました。

型枠を外す前 雨天

型枠を外す前 雨天

作業前に現場に着くと、前日の雨が基礎の中にたまってプールのようになっていました。コンクリート打継ぎ部分もきちんと施工できた結果、隙間のないしっかりとした基礎になっているので、プールのように水がたまったわけです。

型枠を外しながら、あれこれやって溜まった水も基礎の外に出しました。基礎内側の型枠のアクが溜まった水に染み出てきたり、基礎外側の型枠を外す時に泥がはねたりと、ちょっと見た目には汚れた印象ではありますが、基礎はなかなか良い仕上がりでした。次の工程前の晴れた日に掃除をしたら、かなりきれいな姿になります。

 

型枠を外した後 雨がやみました

型枠を外した後 雨がやみました

型枠を外すとすぐに、基礎の中に埋めた(先行配管した)排水管などを基礎外の配管につなぐ作業に入りました。このつなぎ作業をするためには、基礎外断熱のスタイロフォームに穴をあける事になります。設備業者さんが穴をあけるのですが、配管にぴったりのきれいな穴をあけることは難しく、配管とスタイロフォームの間に隙間が出来てしまいます。この隙間をそのままにすると、基礎の断熱性能が大幅に落ちます。基礎のこの付近だけ建物の中で結露が起こる可能性もあります。そこで、次の工程で基礎外断熱のスタイロフォームをモルタル塗りで保護する前に、この隙間を現場発泡ウレタン断熱材で埋めて断熱性能を確保します。このあたりを現場監督さんと確認して、しっかりと次の工事に備えます。

福島

基礎の外に配管をつなぐ作業

基礎の外に配管をつなぐ作業

江戸川区K邸-4(配筋検査)

江戸川区K邸の配筋検査をしました。

上から見たスラブ配筋

上から見たスラブ配筋

配筋検査とは‘鉄筋コンクリート造の鉄筋が設計図通りに配置されているか’などをコンクリート打設前にチェックする作業です。一般的な木造住宅の基礎は鉄筋コンクリート造の事が多く、家を建てるときには必ずと言っていいほど配筋検査をします。配筋検査をするのは建築家(私)と構造家です。とても丁寧に仕事を進める現場監督さんなので、手直しなどの指摘をする事も無く検査は終わりました。

基礎配筋全景

基礎配筋全景

写真の水色に立上った壁のようなものは基礎の断熱材です。K邸の基礎は外断熱です。一般的には、木造住宅の基礎を外断熱にする必要はありません。一階の床下に外気が流れるようにして、床の裏面に断熱材を入れる方法が多くみられます。一階の床下は屋外環境と同じだとみなして、一階の床から上が室内環境だという考え方にもとづいた方法です。K邸の基礎をこのような一般的な方法にしないのは、一階の床下空間をつくらないためです。床下空間がないので、一般的な断熱方法には出来なくなります。では何故、床下空間をつくらなかったのか?お施主さんがこれから年齢を重ねるに当たり、玄関やリビングのはき出し窓と外部の間に段差を設け無い事で、杖や車いすでも家への出入りが楽にできるバリアフリーに配慮した家とするためです。床下空間をつくらないと、基礎のコンクリートが室内空間に面する事になります。鉄筋コンクリート造は外気温の影響を受けやすいものです。K邸のように基礎が室内に面していると、例えば基礎の外側が冷やされると基礎の内側まで冷たくなって、建物の中の温度を落としたり内壁に結露をおこしたりします。そういった事が無いように、基礎に外気の影響が少なくなる外断熱にしています。

一般的な基礎とK邸の基礎

一般的な基礎とK邸の基礎

きちんと設計して、きちんと監理して、しっかりとした配筋が出来たので、良い基礎工事になると思います。

福島