カテゴリー別アーカイブ: H邸リフォーム

「松戸市H邸リフォーム」内覧会のご案内

私達の設計・監理による「H邸リフォーム」が完成します。

提案時のイメージパース

提案時のイメージパース

千葉県松戸市に建つ‘住宅メーカーによる鉄骨造住宅’のリフォームです。お施主様のご厚意により、6月4日(土)と6月5日(日)に内覧会を開催する事になりました。

お施主様のアンティーク趣味を活かしたデザインが特徴になります。‘モザイクタイル張りの流し台’と‘欅の無垢板ダイニングテーブル’を組み合わせたアイランドキッチンはなかなかの見応えです。

見学をご希望の方に詳しいご案内をお送りします。スタジオ・スペース・クラフトまで、メールまたは電話にてご連絡ください。ホームページの「連絡先-メールによるお問い合わせはこちら」からもご連絡いただけます。

 

TEL: 03-3470-3516

E-mail: studiospacecraft@jasmine.ocn.ne.jp

URL: studiospacecraft.com

担当:福島慶太 遠山麻子

ダイニングテーブル一体型のアイランドキッチン

ダイニングテーブル一体型のアイランドキッチン

H邸リフォーム現場-9(ステンドグラス入り建具)

リフォーム前のH邸の出窓に、様々なアンティーク雑貨と一緒に飾られていたステンドグラス。今回のリフォームにあたってお施主様から、どこかに使ってほしいというご要望がありました。

お施主様がお持ちのステンドグラス

お施主様がお持ちのステンドグラス

しっかりとした額縁がついており、このまま棚などに飾っても素敵かと思いましたが、せっかく工事をする機会なので少し手を入れてなにかに活かせないかといろいろ考えた結果…

ドアに嵌め込むことにしました。

ステンドグラスを入れたドア

ステンドグラスを入れたドア

同じ絵柄のものが2枚あったため、縦に並べて室内の引き戸に嵌め込みました。製作中に建具屋さんから連絡があり、元々ついていた額縁は傷んでいて、そのままではドアに嵌め込めないとのことでしたので、額縁を外して中のガラスの部分だけを使いました。

取付けしたドア

取付けしたドア

ドアの面材はラワン材です。

H邸は様々な樹種やデザインの家具を置くため、棚やドアに使う樹種は、少し荒い質感のラワン材を選びました。重厚な置き家具を引き立ててくれると思います。

ドアが部屋のアクセントになります

ドアが部屋のアクセントになります

写真のドアは塗装前なので木の色が明るいですが、これから塗装をするともう少し飴色に近い深みのある色になります。

想像していた以上に素敵なドアになり、お施主様にも喜んでいただけて良かったです。

 

遠山

H邸リフォーム現場-9(ポーチ床に陶器を埋め込み)

H邸の玄関ポーチ床のコンクリートに、先日準備した陶器のかけらを埋め込みます。

※先日、食器を割ってデザインを決めました→前回のブログ

コンクリートを打設し、少し固まってきたところ。

コンクリートを打設し、少し固まってきたところ。

以前の玄関ポーチは何段かの段差がありましたが、将来車椅子を使う事になっても楽に玄関まで行けるように新しくスロープを設置しました。ベビーカーやキャリーケースを運ぶ時にも便利になります。陶器のかけらは、タイヤ等が引っ掛かることがないようにスロープ部分はさけて、平らな部分だけに埋め込みます。

まずは外枠から並べて、それから内側を埋めていきます。

まずは外枠から並べて、それから内側を埋めていきます。

埋め込み作業は、設計担当者の遠山が行いました。お施主様の奥様も手伝ってくださって、二人で手早く並べていきます。作業の時は気温が高めで、コンクリートの乾きも早いようでした。コンクリートの固まり具合によって、かけらを載せると沈み込んでしまったり、逆にあまり埋まらなかったりします。埋め込むタイミングが難しいです。手で押してもあまり埋まらない部分は、金コテなどで上から軽く叩くと、うまく埋め込むことができました。

並べ終わったところ。コンクリートは乾きはじめています。

並べ終わったところ。コンクリートは乾きはじめています。

かけらを並べた後は職人さんに、平らな部分を金ゴテでならしてかけらの表面のコンクリートを刷毛で拭き取ってもらいました。

青と白の陶器だけでまとめたので、繊細な色合いになりました。後日、コンクリートが固まってから仕上がりを確認するのが楽しみです。

遠山

 

H邸リフォーム現場-8(陶器のかけら割り)

H邸の玄関ポーチのコンクリート床に、お施主様のアイデアで陶器のかけらを埋め込むことになりました。

玄関土間やポーチの床に、小石やビー玉などを埋め込んだ例は時々見かけます。お施主様は雑誌で見たそのような例からヒントを得て、陶器を割って床に埋め込むことを思いついたそうです。

骨董品屋さんを営むお施主様は、素敵なアンティーク食器をたくさんお持ちです。その中から、もう使われていなかったものがいくつか用意されていました。食器は赤系や緑系など、いろいろな色のものをお持ちなのですが、色数を絞った方が落ち着いた印象できれいになりそうなので、青系だけでまとめました。

これらの素敵な食器が、新たな姿で家を彩ります。

これらの素敵な食器が、新たな姿で家を彩ります。

 

飛び散らないように箱に入れて、布を被せます。

飛び散らないように箱に入れて、布を被せます。

様子を見ながら少しずつ割っていきます。程よい大きさに割るのは意外と難しいです。

様子を見ながら少しずつ割っていきます。程よい大きさに割るのは意外と難しいです。

並べてデザインを検討します。かけらを全体に散らしたパターン。

並べてデザインを検討します。かけらを全体に散らしたパターン。

こちらは水玉模様。かわいらしい印象。

こちらは水玉模様。かわいらしい印象。

道を作るようなイメージ。丸い小皿だけは割らないで埋めることにしました。

道を作るようなイメージ。丸い小皿だけは割らないで埋めることにしました。

かけらのひとつひとつが少し尖った形なので、全体にかけらを散らすよりはある程度まとめたほうがきれいに見えます。お施主さんとも相談した結果、最後の写真にある道を作るようなパターンで埋め込むことに決まりました。

後日、コンクリート打設のタイミングに合わせて、準備したかけらを埋め込みます。

遠山

 

 

 

 

 

H邸リフォーム現場-7(アイランドキッチン設置)

H邸のアイランドキッチンが設置されました。

白いモザイクタイル貼りのキッチン本体に、ケヤキ一枚板のダイニングテーブルを組み合わせて一体にした形になる予定です。家具屋さんがキッチンを床に固定し、そこにダイニングテーブルを取付けしました。キッチン製作・取付けは高見創作室さんです。モザイクタイルは後日貼られます。

設置の様子をコマ撮り動画で記録してみました。

ダイニングテーブルのケヤキ一枚板の裏面には、材木屋さんに反り止めを入れてもらいました。無垢板の存在感は魅力的ですが、人工的に温度や湿度がコントロールされる室内では、時間が経つと反ることがあります。材がしっかりと乾燥されていれば反りは少なく、このケヤキも乾燥は十分なのですが、板をL字型に加工していることもあり、念のために反り止めを入れています。またキッチン本体にしっかりと緊結することでも反りを抑えるようにしています。重厚感のある一枚板に、脚を片側にしか付けず、キッチンが支える方を浮いたように見せたことがデザインのポイントです。

キッチンの造りは見えない部分までとてもしっかりとしていて、上等な箪笥のようです。IHヒーターの下の引出しは、家具屋さんがこれまで造った中で一番大きいそうですが、精度が良いので引出しの動きは滑らかです。面材のアメリカンチェリーの木目もとてもきれいでした。仕上げのオイル塗装をすると、さらに色が深くなります。

これからモザイクタイルを貼り、設備などを取付けます。完成が待ち遠しいです。

遠山

引出しなども全て一から造っています。贅沢な造りです。

引出しなども全て一から造っています。贅沢な造りです。

引出しの面材は、アメリカンチェリー板目です。きれいな木目が表れています。

引出しの面材は、アメリカンチェリー板目です。きれいな木目が表れています。

設置完了。IHヒーターとホーローシンクを後で取付けし、タイルが貼られます。

設置完了。IHヒーターとホーローシンクを後で取付けし、タイルが貼られます。

キッチンにテーブルがかみ合わさった形にしています。

キッチンにテーブルがかみ合わさった形にしています。

H邸リフォーム現場-6(古材の飾り柱・梁)

H邸のリビング・ダイニングに、古材を使った飾り柱・飾り梁が設置されました。

この柱・梁によるフレームはリビング、ダイニング、デスクスペース、通路を緩やかに区切る役割を果たしています。これがあるだけで、向こう側は見えていながら空間にメリハリをつけることができます。

また古材の質感が、インテリアの大事なアクセントになります。

新しい木材と違って歪んでいたり、所々に穴や傷があったりして加工は大変だったと思いますが、とてもきれいに取付けられていました。職人さんの腕の良さが、仕上がりを見るとわかります。

年月を経て自然に深くなった木の色や、醸し出す風合いで、部屋の雰囲気に一気に深みが出た感じがします。

遠山

斜めの飾り筋交いで変化をつけています。

斜めの飾り筋交いで変化をつけています。

古材の艶や色合いは迫力があります。

古材の艶や色合いは迫力があります。

H邸リフォーム現場-5(左官壁塗り)

H邸リビング・ダイニング・キッチンの壁と天井は左官仕上げです。職人さんがコテを使って壁を塗っていきます。今回はダイアトーマスという材料を使います。

塗りパターンをどのようにするか、塗る前に試し塗りをしてもらいました。

あまり凹凸が強すぎず、さっぱりした感じにして欲しいと伝えたところ、職人さんは少しだけ波打つようなパターンを見せてくれました。良い雰囲気だったので、お施主様にも確認していただき、そのパターンで進めてもらうことになりました。

壁下地の凸凹をパテ処理で平らにします。これから塗っていきます。

壁下地の凸凹をパテ処理で平らにします。これから塗っていきます。

色は真っ白ではなく、淡いピンクベージュのような色味です。 パテ(ビス跡などの凹凸を埋める材料)が真っ白なので、比べると違いがわかります。

色は真っ白ではなく、淡いピンクベージュのような色味です。
パテ(ビス跡などの凹凸を埋める材料)が真っ白なので、比べると違いがわかります。

H邸のインテリアは、古材やアンティーク家具、和風の障子や葦戸などを組み合わせます。この左官壁の色合いと質感が、全体の雰囲気をまとめながら盛り上げてくれるのではと思います。

 

遠山

 

H邸リフォーム現場-4(家具の作業場へ)

オーダー家具に使う材料を届けるため、お施主さんと一緒に、厚木にある家具屋さんの作業場に行きました。

お施主さんは、一般的には業者さんの作業場に行く機会はほぼありません。

ちょうど製作をお願いしているアイランドキッチンが作業場の真ん中に置かれていて、それを見つけたお施主さんは興味深く観察されていました。製作途中の状態を見られるのは、期待が膨らんでとても楽しいものです。

 

今回のキッチンは、白いモザイクタイル仕上げにホーローのシンクの予定です。IHヒーターと作業スペースの下は引出収納にして、シンク下はオープンなゴミ箱スペースにしています。シンク下は湿気が多いので、収納でふさいでしまうより開放したほうがおすすめです。それと、ゴミ箱を置く場所は目立たず、しかもシンクから近い場所がベストなので、シンク下が最適です。様々なこだわりを自由に盛り込めるのがオーダーキッチンの魅力です。

 

遠山

製作中のアイランドキッチン

製作中のアイランドキッチン

 

H邸リフォーム現場-3(材木店へ)

リフォームに使う材木を見るため、お施主さんと静岡の材木屋さんに行ってきました。

三島にある「谷田木材」さんです。

数年前に網代で仕事をしたときに紹介してもらった材木屋さんで、樹種や大きさ、厚さがいろいろな一枚板が豊富に揃っています。お店もかなり広く、宝探しの気分になります。

 

今回は、ダイニングテーブルに使うケヤキの一枚板を見せてもらいました。

自然素材のため、割れや穴があったり、使っているうちに乾燥収縮で反ったりもしますが、木の持つ雰囲気や手ざわりはとても魅力があります。

見つかったのは、幅820mm、厚さ80mmのケヤキ板です。お手持ちの骨董とも合うような、重厚なダイニングテーブルができそうです。

 

遠山

 

様々な一枚板が沢山。建物も風通しがよく、木が良く乾燥してくれそうです

様々な一枚板が沢山。建物も風通しがよく、木が良く乾燥してくれそうです

蝶々の形をした千切り(チギリ)の見本。板の割れた部分等の補強に取付けます

蝶々の形をした千切り(チギリ)の見本。板の割れた部分等の補強に取付けます

板にチョークで書き込み、使う部分を検討中。オイルを塗装した時の色味を確認するため、真ん中を水で濡らしています

板にチョークで書込み、使う部分を検討中。オイルを塗装した時の色味を確認するため、真ん中を水で濡らしています

H邸リフォーム現場-2

リビングの飾り柱・飾り梁に使う材木の打合せをしてきました。

先日材木屋さんでお施主さんと一緒に選んだ、古材の杉と松です。

これらは江戸時代後期のものだそうです。鉋(かんな)ではなく、釿(手斧、ちょうな)という道具を使って木の表面を平らに仕上げてあります。

木の表面に、繊維と直交方向に線が見えているのが、釿で仕上げた跡です。昔の職人さんの手仕事の跡が見えて、なんだか温もりが感じられます。

年月を経た材料はそれだけで力強さがあり、色合いや艶もきれいで味わい深いです。部屋のインテリアに、グッと深みを増してくれると思います。

 

打合せではどの材をどこに使うか、組み合わせ方はどうするかなどを決めました。

真っ直ぐな材を柱に、大きい断面の材を梁に、少し曲がった形の材を筋交に使います。

こちらの作業場で加工してもらい、現場に運び込まれて取付けとなります。

古い材の加工は大変だと思いますが、素敵な仕上がりになりそうです!

 

遠山

作業場にて古材の確認

作業場にて古材の確認

木の表面に見える釿の跡

木の表面に見える釿の跡