タグ別アーカイブ: アラワシ梁

江戸川区K邸-18(内部仕上工事ほぼ完了)

内部仕上げ工事がほぼ完了しました。

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キッチンから階段をみたところ

土佐和紙の壁紙を張り、水回りの壁の塗装をし、床に蜜蝋ワックスをかけ、電気設備機器や衛生設備器具を取り付けて、内装工事は「畳敷き」と「可動棚の設置」と「空調設備機器設置」を残すのみです。
仕上げ工事のための内部足場も外して、床もあらわになり、内部空間の様子が一気にわかるようになりました。
良い雰囲気になって嬉しいのですが、追い込み時期にはあれこれと目についたりもして、現場ではいつもより緊張します。今日も現場で監督さんとあれやこれやとつめてきました。
完成したら緊張感もとけて、自分も清々しい気持ちでこの空間を楽しめるようになると思います。

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階段から吹抜けをみたところ

 

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外構工事は始まったばかりです

このところ続いている雨のせいで外構工事もはかどらず、内覧会の時には外構工事が途中の状態になります。せっかくの内覧会にちょっと残念ですが、お施主さんにきちんとしたものを引き渡すことが大切なので、あせらずに工事を進めてもらうように打合せしました。
あと少しで完成です。気を引き締め直して取り組んでいこうと思います。

福島

 

 

 

 

 

江戸川区K邸-17(仕上工事・内部仮設足場設置)

いよいよ仕上げ工事です。

外部足場を外すとすぐに、内部足場を組みました。K邸には、広さ八畳ほどの吹抜けがあります。この吹き抜け周りに壁紙を張り塗装をして設備を設置するために、内部足場を組みました。なかなか無骨な印象で頑丈なものです。

内部足場を組む前に、壁や天井の下地になる石膏ボードや合板は全て張り終えています。下地工事が終わると同時に足場が組まれたので、仕上げされていない内部空間を感じられるのは少しの間だけです。

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内部足場がない部屋では、仕上前の内部空間を感じられます

これから仕上げ工事が終わるまで、家の中は空間構成もわからない状態が続きます。外部足場を外した時のように、内部足場を外す時も「新鮮な気持ち」でK邸を見る事になると思います。完成形を緻密にイメージしながら設計と工事監理をしてはいるものの、いざ目の前に「家」があらわれると胸躍るものがあります。

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二階から見おろした吹抜けに設けた内部足場

ここから先の仕上げ工事は、シンプルではあるもののやり直しが難しい作業になります。気持ちを新たにして、緊張感をもって取り組んでいこうと思います。

 

 

福島

江戸川区K邸-8(外壁下地)

外壁下地を張り終えました。

VSボード張り(内部)

VSボード張り(内部)

仮設足場に屋根をかけているので、梅雨時にもかかわらず、着々と工事が進んでいきます。

外壁下地は、地震や火災に強い‘厚さ12mmのVSボード’です。「透湿性もあるので壁の中が結露しない。」とうたわれている製品を選んでいます。結露がなければ壁の中にカビも生えにくく、壁の中にある断熱材の性能も維持されるという良さがあります。ボードを張り終えた家の姿は、なんとなく堅い殻をまとっているような印象です。カニのように殻で構造を成立させている感じとは違いますが、K邸の軸組の形や空間構成にはそう感じさせるものがあるのかもしれません。

アルミサッシ取付

アルミサッシ取付

外壁下地を張り終えると構造の検査をして、その後すぐにアルミサッシを取り付けました。同時進行で、給排水配管工事や電気配線工事も進めています。配管や配線のルートは設計段階で決めて、工事前に現場監督さんと作業工程の打合せをしておきます。軸組が出来上がったところで、設備業者さんと‘家の中の配管や配線について確認をする’ための打ち合わせをします。事前に設計図書を渡しているのですが、設備業者さんにとって設計図書の詳細を把握する事が難しい場合があります。現場で軸組を見ながら設備業者さんと打合せをすると、「予定とは違う方法による配線や配管の方がより良いのではないか。」という話になる事もあります。K邸では、エアコンの冷媒管のルートを上棟後に見直しました。

設備配管

設備配管

外壁下地で空間の輪郭がはっきりしてきた家の中にいると、もうなんとなく住めるような気分になります。

外壁下地と軸組

外壁下地と軸組

福島

江戸川区K邸-6(上棟)

梅雨の晴れ間の上棟です。

木造軸組(柱や梁など)の材料は、プレカット工場とよばれる木材の加工場で、半日かからずに家一軒分が加工されます。加工した材料は、現場に搬入しておよそ一日で家の形に組み上げられます。

仮設足場の上から軸組材料を搬入

仮設足場の上から軸組材料を搬入

上棟にいたる木造軸組の施工方法は、‘建物形状’や‘敷地条件(形や接道)’等によって異なります。K邸の場合は、前日までに‘完成した基礎への土台設置’と‘仮設足場の組み立て’を終えて、上棟日を迎えました。当日の作業は少し大きめのクレーン車をつかって、仮設足場の上から一階の軸組み材料を吊り降ろして基礎の上に搬入するところからはじめます。

搬入した材料で一階柱と二階床梁を組み上げて、水平垂直をしっかりと測定して軸組の歪みを補正します。きちんとした水平垂直を維持するために仮の筋交を入れて建物の動きをとめてから、金物と二階床下地合板を施工して軸組の形を固定します。次に、二階の軸組材料を二階の床下地の上に搬入します。二階の軸組を組み上げて、歪みを補正して、金物と屋上階床下地合板の施工で軸組の形を固定して、上棟です。

単純な作業に見えますが、K邸にはいくつか独特の配慮をしなければならない点があり、よりいっそうの緊張感をもって作業に臨む必要があります。

一階の床仕上げを基礎スラブのすぐ上に張る(床下が無い)都合上、部屋内については基礎スラブの上に土台を設置します。そうなると、基礎スラブの‘高さ’や‘水平’や‘平滑性’の精度がとても大切になります。これらの精度をだすために、基礎スラブの上にセルフレベリング材(高い流動性で自己水平性をもつ材)を流して出来るだけ平らな床下地を設けるようにしています。それでも屋外でセルフレベリング材を使用してみると、場所によっては3mmほどの不陸(高低差)が生じてしまいます。これが土台を介して一階柱の長さに影響してきます。現場で微調整をしながら、柱を設計図よりも3mmほど短く刻まなくてはならないところがありました。

基礎スラブに設置した土台の上に組み上がる軸組

基礎スラブに設置した土台の上に組み上がる軸組

部屋の中に柱が出てくる‘独立柱’や‘真壁’の部分もあり、ここにはきれいに表面仕上げをした材を用いるので、上棟の作業で手や足の跡が付いて汚れないように気を使いながら作業をします。内部空間の印象を決める‘ツーバイテン材のアラワシ梁’についても、汚れないようにするのはもちろん、幅38mmと繊細な梁ゆえに釘の打ち方や他の梁への打ち込みでより丁寧な作業がもとめられます。

アラワシ天井になるツーバイテンの梁

アラワシ天井になるツーバイテンの梁

梅雨の初めの上棟ゆえに、雨対策も必要です。十分に乾燥された柱や梁は、少し濡れてもきちんと乾くと言われています。しかし、床下地に使われる合板が濡れてしまうと、きちんと乾かずに傷んでしまう事があります。私たちの現場監理では、特に床下地合板は濡れないように現場を進めています。現場監督さんと相談をしたところ、軸組の周りを養生シートで覆い、仮設足場に屋根を設ける事になりました。

屋根付き仮設足場で雨養生

屋根付き仮設足場で雨養生

上棟してみると、K邸の特徴である‘シンプルで明快な空間構成’と‘軸組を活かしたデザイン’がすでにはっきり感じられました。この空間が素材感をまとうのが楽しみです。

福島

上棟した軸組

上棟した軸組